更新日:2016年02月21日
CLIP STUDIO PAINTは十分な性能を持ったモニタを利用し、正しく設定することで、印刷時の色を正しく表示することができます。しかし、CMYKの値を直接編集したり、PostScriptで書き出せるベクトルデータを作成することはできないので、製版的な作業を行う場合には、PhotoshopやIllustratorと組み合わせて使用する必要があります。
家庭用のプリンターはRGB入力なので、CMYKでデータを作成する必要はありません。RGBでデータを作成した方が綺麗にプリントできます。[プレビューの設定]でプリンタのプロファイルを選択することで、プリント時の色をプレビューできますが、特定のプリンターでの使用を前提に原稿を作成すると、使い回しづらくなるので、sRGBやAdobeRGBで作業することをお勧めします。
カラープロファイルが設定されていない原稿は、利用しているモニタのプロファイルで表示されます。そのため、例えばCLIP STUDIO PAINTでsRGBで作業し、プロファイルを付けずに保存した画像は、CLIP STUDIO PAINTで作業していたときとは異なる色で表示されます。また、ソフトによってはカラープロファイルを正しく処理できないものもあります。特にスマホやタブレット端末にはカラープロファイルを処理する仕組みは備わっていないので、意図した色で表示させることは困難です。
CLIP STUDIO PAINTでは、メインのモニタ以外では、正しい色でプレビュー表示を行うことができません。私の知る限り、マルチモニタの全てのモニタで正しい色を表示できるのはPhotoshopぐらいです。
Photoshopでは「sRGBの原稿をAdobeRGBに変換し、Japan Color 2001 Coatedをプレビューした状態で編集する」とか「Japan Color 2001 Coatedのデータを家庭用のプリンターでプリントしたときに、どんな色になるか確認する」といった作業を行うことが可能ですが、CLIP STUDIO PAINTでは困難です。高度なプロファイルの操作を必要とする場合、Photoshopの利用をお勧めします。
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